「資格もリーダー経験もない自分は面接で不利なのでは…?」
そう悩む就活生は少なくありません。特に、最初の大きな関門である一次・二次面接では、自己PRに不安を感じる方も多いはずです。
しかし、事実は逆です。
企業は、資格や過去のポジションよりも、将来性や人柄を重視しています。
本記事では、一次面接・二次面接の評価ポイントと通過率データをもとに、
「特別な実績がなくても合格できる方法」を徹底解説します。

まずは全体像を確認|就活の選考フェーズと評価軸
まずは、企業の面接プロセスと評価基準をざっくり把握しましょう。以下の表は、実際の選考で面接官が誰なのか、どのような観点で評価しているのか、さらに各フェーズの通過率も示しています。
選考フェーズ | 面接官の立場 | 主なチェック項目 | 通過率 |
---|---|---|---|
書類選考 | 人事(若手~中堅) | 学歴、TOEIC、ガクチカ | 約5〜10% |
一次面接 | 若手社員 | 社会人マナー、印象、素直さ | 約70〜75% |
二次面接 | 課長クラス(中堅管理職) | 主体性、成長意欲、コミュ力 | 約55〜60% |
三次面接 | 部長クラス | キャリアビジョン、地頭、覚悟 | 約45〜50% |
最終面接 | 役員・社長 | 本気度、文化適応、人格 | 約40〜50% |
【一次面接】評価されるのは「素直さ」と「印象の良さ」
一次面接は、書類を通過した学生を現場の若手社員が見る初の対面選考です。
ここでの評価ポイントは、意外にもスキルや経験ではなく、
✔ 社会人としての基本マナー
✔ 素直な姿勢
✔ 第一印象の良さ
など、“人としてのベース”です。
実績ではなく、「伸びしろ」を見られている
マイナビ調査でも、最も重視されているのは「ポテンシャル(将来性)」でした。
企業の42.8%が「将来の活躍可能性を重視する」と回答しており、資格や即戦力よりも成長できる土台があるかどうかが鍵となります。

【二次面接】評価されるのは「主体性」と「成長意欲」
一次を突破した後に待つのが、企業の“本気の選別”が始まる二次面接。
ここでは課長クラスの管理職が面接官を務め、実務レベルでの視点からあなたを見極めてきます。
二次面接のチェック項目
✔ 主体的に行動してきた経験があるか
✔ 仕事に必要なコミュニケーション力があるか
✔ 自ら学び、成長する意志があるか
「ガクチカがない」「リーダー経験がない」という悩みも、このフェーズでは“日常の工夫や成長体験”として語れば十分に評価されます。
「資格を持っているか」より「どう努力したか」を伝えよう
企業の人事は、資格そのものを評価しているわけではありません。
重要なのは、その資格を取るまでの努力・工夫・動機です。
たとえば、
✔ なぜその資格を目指したのか
✔ 途中で挫折しかけたがどう乗り越えたか
✔ 資格学習で得た気づきや姿勢
このような「プロセス」を丁寧に語ることで、評価は一気に上がります。
「リーダー経験」がなくても合格できる理由
企業が本当に重視しているのは、リーダーになったかどうかではなく、そこに向き合う姿勢です。
実際に「リーダー経験」を評価する企業はわずか10.6%。むしろ、
✔ チームで支え役に徹した経験
✔ メンバーとして雰囲気づくりに貢献したこと
✔ 小さな改善提案を実行した行動
こうした“日陰の努力”に注目している企業も少なくありません。

面接通過のために今すぐできる準備3ステップ
①自己分析を深める
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得意・不得意、やりがいを感じる瞬間を整理する
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「どう行動して、どう成長したか」を棚卸しする
②企業研究で“志望度の高さ”を表現する
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事業内容・理念・社風を把握し、自分の価値観と接点を見つける
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「なぜこの会社なのか」を自分の言葉で言えるようにする
③逆質問で“意欲”を伝える
以下のような質問は、向上心や成長意欲のアピールにつながります。
逆質問例(一次・二次面接向け)
・ 新入社員が最初に苦労することは何ですか?
・ 若手社員の成長において重要な要素は何でしょうか?
・ 入社後に評価されている新人の共通点は?
・ 自分の強みをどう仕事に活かせば良いか、ご意見をいただけますか?
・ 一緒に働きたいと思える人は、どんな特性を持っていますか?
FAQ:一次・二次面接でよくある悩みと回答
Q1. ガクチカに書けるような特別な経験が本当にありません…
A. 大丈夫です。面接官は「すごさ」ではなく「姿勢と成長」を見ています。
大手大会での優勝、留学、起業…そんな“華やかエピソード”がなくても問題ありません。むしろ、以下のような等身大の経験が高評価につながることも多いです。
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飲食アルバイトでクレーム対応を任された
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苦手な授業で継続的に勉強し成績を上げた
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サークルに馴染めず悩みながらも改善を試みた
こうしたエピソードに共通するのは、課題に向き合い、自分で工夫して改善しようとした“姿勢”です。企業が見ているのは「派手さ」よりも「人としての成長」です。
Q2. 志望動機が“どこでも当てはまるような話”になってしまう…
A. “企業独自の価値観”と“あなたの大切にしたいこと”をつなぐことで差別化できます。
ありがちなNG例:「成長できそうだから」「有名企業だから」だけでは薄くなります。
評価される志望動機は、以下のようなポイントを抑えたものです。
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「なぜこの業界」→ 自分の価値観・経験との接点
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「なぜこの会社」→ 企業理念・社員インタビュー・カルチャーへの共感
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「なぜ自分が活躍できるのか」→ 自分の強みがどう貢献できるか
実例:「人の挑戦を支える文化に惹かれました。私自身も人の背中を押すことにやりがいを感じるタイプで、大学時代の◯◯活動では〜」
企業研究と自己分析を掛け算することで、唯一無二の志望動機が生まれます。
Q3. 緊張で頭が真っ白になるタイプです。どうすれば改善できますか?
A. 緊張をゼロにするのではなく、“慣れ”と“フレームワーク”で制御しましょう。
誰でも緊張します。大事なのは「緊張しないこと」ではなく、緊張しても動ける準備をしておくことです。
対策
✔ よく聞かれる質問には「3ステップ」で答える
例:「結論 → 理由 → エピソード」で構成
✔ 模擬面接で口に出す練習をする(声に出すことで定着)
✔ 冒頭で深呼吸+「ゆっくり話す」を意識する
緊張=ダメではない。 本音を込めて伝えようとする学生のほうが、かえって好印象です。
Q4. 面接官が怖そうな人だったらどう対応すればいいですか?
A. 表情に惑わされず、質問の「本質」に丁寧に答えればOKです。
面接官の中にはあえて無表情で対応する人もいます。これは「プレッシャーにどう対応するか」や「本音を引き出す」ためのテクニックです。
怖く感じたときは、以下のように切り替えましょう。
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表情に一喜一憂しない
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質問の意図に集中する
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目線や姿勢を保ち、淡々と答える

Q5. 最後に「何か質問はありますか?」と聞かれると困ってしまいます…
A. このタイミングは“逆質問”で差がつく最大のチャンスです。準備しておけばOKです。
逆質問は、単なる質問ではなく、志望度・主体性・思考力をアピールできるシーンです。
一次・二次面接に効く逆質問例
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「配属後に評価されている新人の共通点はありますか?」
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「新人が仕事に慣れるまでに、どのようなサポート体制がありますか?」
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「若手社員の中で、特に成長が早い方にはどんな特徴がありますか?」
逆質問は、“志望動機の裏付け”になる武器です。企業への本気度を最後に伝える絶好の機会として活用しましょう。
まとめ:一次・二次面接を突破する人の共通点
一次・二次面接において、企業が評価するのは「立派な実績」ではありません。
“一緒に働きたいと思える人かどうか”を見ています。
以下の5点が、評価される学生の共通項です。
一次・二次面接を通過する学生の特徴
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素直で誠実な姿勢を持っている
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自分なりに努力した経験や変化を具体的に語れる
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相手の話をよく聞き、的確に受け止められる
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自分の価値観と企業の文化に接点があると示せる
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どんな質問にも自分の言葉で丁寧に答える準備がある
面接は“完成された人”が通る場ではなく、「成長しようとしている人」が評価される場です。
資格もリーダー経験も関係ありません。あなたの“人間性”と“意欲”が面接官に届けば、それだけで十分合格できます。
